仕事・マネジメント 多様なチームのまとめ方

正論だけじゃ人は動かない。「ただの作業者になるの、寂しくない?」優秀なウサギを覚醒させたトラの対話術

こんにちは!当ブログ「りちゃブログ」にご訪問いただき、ありがとうございます。里茶(LISA)です。

管理職としてチームをまとめていると、「手取り足取り教えなければいけない新人」に手がかかる一方で、「仕事ができて自走できる優秀なメンバー」のマネジメントには、また違った難しさがあることに気づきます。

優秀だからこそ、自分の仕事に強いプライドを持ち、周囲にも同じレベルを求めてしまう。その結果、他部署との間に無用な摩擦を生んでしまうことがあるのです。

今日は、我がチームの誇る優秀なメンバー、「シゴデキ女子のウサギ🐰ちゃん」が、その摩擦を乗り越え、もう一つ上のステージへと覚醒した時の、とっても嬉しかったエピソードをお話しします。

1. 優秀だからこそ陥る「正論と正義」の罠

ウサギ🐰ちゃんは、とにかく視野が広くて仕事が早い、チームにとって欠かせないシゴデキ女子です。タスクの処理能力が高く、ルールの網羅性も完璧。私が細かく指示を出さなくても、自ら率先して業務を回してくれる、本当に頼もしい存在です。

ただ、自分が優秀で、常に高いレベルで仕事をこなせる分、他部署(特に営業さん)に対しても、無意識のうちに自分と同じレベルの完璧さを求めてしまうところがありました。

営業から少しでも社内ルールから外れたイレギュラーな依頼が来たり、共有事項に抜け漏れがあったりすると、彼女の「正義感」が発動します。

🐰「なんで私たちがここまでカバーしなきゃいけないんですか?ルールに沿って情報を整理するのは、営業がやるべき仕事ですよね!」

と、バシッと正論のナイフで噛み付いてしまう「噛み付きグセ」があったのです。

彼女の言っていることは、マニュアルやルール上は100%正しい「正論」です。営業さんがもう少しルールに気をつけてくれれば済む話、というのも事実。
でも、会社という大きな組織において、「ルール通りの正論や正義」が、常に「ビジネス上の大正解」になるとは限りません。

営業には営業の、クライアントからの無茶振りや、ギリギリのスケジュール調整といった見えない「背景」や「焦り」があります。そこを一切汲み取らずに、正論の刃でバッサリ切り捨ててしまうと、発注側と営業側が「敵対関係」になってしまいます。結果的にコミュニケーションコストが跳ね上がり、仕事全体が回りにくくなってしまうのです。

2. トラが伝えた「全体最適」とパートナーシップ

優秀な彼女のモチベーションを削ぐことなく、どうやって視座を上げてもらうか。私は彼女との定期的な対話(1on1面談)の中で、少し視点を変えるアプローチをしてみました。

まずは、彼女の正当性をしっかり認めること。その上で、発注側と営業は「対立する敵」ではなく、「クライアントに価値を届けるという同じ船に乗る、良きパートナー」であるべきだと伝えました。目の前のルールを守る「部分最適」ではなく、会社全体の利益を考える「全体最適」の視点を持ってほしかったのです。

🐅「ウサギちゃんの言ってることは絶対的に正しいよ。ルールを守らせるのも大切な仕事だしね。
でもさ、時々は理不尽に思えるかもしれないけど、相手の『背景』まで読み取って、あえてこちらから一歩譲ったり、寄り添ったりできるようになったら……ウサギちゃんはもっと無敵になれると思うんだよね」

頭ごなしに「優しくしてあげて」「丸くなって」と指示するのではなく、「あなたなら、もっと高い次元のレベルに到達できるはずだ」という、管理職としてのリスペクトと期待を込めて伝えました。

3. ウサギの心を動かした「魔法のキラーワード」

そして最後に、彼女の「仕事に対する高いプライド」に火をつけるべく、こんな言葉を投げかけました。

🐅「ルール通りに、言われたことだけを淡々とこなすだけの『作業者』になっちゃったら……私たちらしくなくて、なんだか寂しくない?
それだと、極端な話、私たちの代わりなんていくらでもいるみたいでさ」

この言葉を投げかけた瞬間、ウサギ🐰ちゃんのハッとしたような表情と、目の色が変わったのを今でも鮮明に覚えています。

彼女は仕事に対して、誰よりも強い責任感と誇りを持っています。だからこそ、「ただ言われたことをこなすだけの歯車(代わりのきく作業者)にはなりたくない」という思いは人一倍強いはず。
「相手の背景を読み、先回りしてサポートし、プロジェクト全体を円滑に進めること。それこそが、あなたにしか出せない付加価値なんだよ」という私のメッセージが、彼女の心にストンと落ちた瞬間でした。

4. 正論の突き返しを卒業し、「提案」へ

この面談から数日後。私は現場で、信じられないほど嬉しい光景を目にすることになります。

今までなら、営業から少しでもルールの甘い依頼が来た瞬間に「それは営業さんの仕事ですよね?」とバッサリ突き返していたウサギ🐰ちゃん。でも、その日の彼女の対応は全く違いました。

その案件は、確かにルール上は営業が整理して持ってくるべき内容でした。しかし、専門知識を持ち、現場の実務を熟知している発注側のウサギちゃんが決めてしまった方が、圧倒的に精度が上がり、スピードも速くなる内容だったんです。
それに気づいた彼女は、営業さんを突き放すのではなく、こう提案していました。

🐰「この部分のヒアリングまでは営業さんでお願いできますか?そこから先の仕様決定は、私が対応します!そのほうが絶対に精度も上がるし、お互いに分担したほうがスムーズに進むと思うんですけど、どうですか?」

……私は少し離れた席からそのやり取りを聞きながら、心の中で「ウサギちゃん、最高!!」とガッツポーズをし、しみじみと感動してしまいました(笑)。

ただ「はいはい、私が全部やりますよ」と自己犠牲で引き受けたわけではありません。「ここまではそっちの責任、ここからは私の専門領域」というプロとしての境界線を自ら引きつつ、相手の立場を尊重しながら「提案」の形に昇華させたんです。

まとめ:自分の価値を、自分で作り出した瞬間

この彼女の素晴らしい変化によって、チームに何が起きたか。
まず、部門間のギスギスした空気が消え、仕事の精度とスピードが劇的に上がりました。そして何より、これまでウサギちゃんを「細かいルールに厳しい怖い担当者」と思っていた営業さんたちが、「ウサギさん、本当に頼りになる!」「ウサギさんと組むと仕事がめちゃくちゃしやすい!」と、彼女を絶賛し始めたのです。

彼女自身も、正論の壁を築いてイライラと戦っていた時より、今のほうがずっと「自分の生み出している価値」を実感できているはずです。

誰にでもできる「ルールの番人」を卒業し、彼女にしかできない「全体最適のディレクター」へと覚醒した瞬間。メンバーがこうして自らの力で殻を破り、新しい景色を見せてくれることこそ、私たちが管理職という重い役割を担う最大の報酬なのだと、改めて実感した出来事でした🌿

あわせて読みたい
「1on1で話すことがない」を解決!部下が自ら喋り出す魔法の質問術とAI活用法

Contents1 はじめに:「1on1面談」で、上司ばかり喋っていませんか?2 1. 部下が自ら考え、言葉にする「魔法の質問」2.1 「目指す姿が10なら、今はどれくらい?」と数字で聞く2.2 「残 ...

続きを見る

  • この記事を書いた人

里茶(Lisa)

短大卒、大手食品卸 新卒入社~21年目(2026年時点) 一般職(9年) ⇒ 総合職(8年) ⇒ 管理職(3年目) 18歳からのパートナーと20年の付き合い(事実婚)、30代後半から積み立てNISAや仮想通貨で資産運用を開始、自分を整える習慣(ジム・旅行)など、自分軸でHAPPYに過ごす。40代のリアルを書いていきます。 新人管理職や悩める女性に寄り添い、一緒に成長していきたいです。 そっと背中を押す様な存在を目指しています。

-仕事・マネジメント, 多様なチームのまとめ方